ネット上で「正社員型技術者派遣はやめとけ」「将来性がない」といった声を耳にしますが、本当にやめたほうがいいのでしょうか？
結論から言うと、技術者派遣にはメリットもありますが、デメリットや注意点も多いのは事実です。
この記事では、そんな技術者派遣の実態、やばいと言われる理由について詳しく見て行きます。
正社員型技術者派遣はやめたほうがいいは本当か？
「正社員型技術者派遣はやめたほうがいい」という意見はよく聞かれますが、それが本当に正しいのかは人によって異なります。
この働き方にはメリットもありますが、実際に働いた人からはデメリットを指摘する声も多く、転職を考えるケースも少なくありません。
では、なぜこのような意見があるのか、具体的に見ていきましょう。
なぜ「やめたほうがいい」と言われるのか？
正社員型技術者派遣に対して否定的な意見が多いのは、いくつかの要因が影響しています。
1. 給与が上がりにくい
技術者派遣の給与は、一般的な正社員に比べて昇給のスピードが遅いと言われています。
派遣先でどれだけ優秀な成果を出しても、給与の決定権は派遣元にあるため、直接評価されることが少なく、昇給に反映されにくいのです。
また、派遣先の企業がどれだけ高い報酬を支払っても、技術者本人の給与に反映される割合は限定的です。
2. キャリアアップが難しい
一般的な正社員であれば、社内での昇進や役職のステップアップを目指すことができます。
しかし、技術者派遣の場合、基本的に派遣先での役職がつくことはなく、業務の幅も制限されることが多いです。
そのため、長期間働いても、スキルの向上や責任のあるポジションへの昇格が難しいのが現状です。
3. 希望しない職場に派遣される可能性がある
技術者派遣では、案件が終了すると別の企業に派遣されることになります。
しかし、派遣先の選択権は派遣会社にあるため、自分の希望と合わない企業に配属されることも少なくありません。
「希望する業界や職種で働けない」
「待遇が合わない」
といったケースが発生しやすいのも、この働き方のデメリットです。
4. 正社員なのに雇用が不安定
正社員型技術者派遣は、通常の派遣社員よりも安定した雇用形態とされていますが、派遣元の経営が悪化すればリストラされる可能性があります。
また、派遣先が決まらない期間が発生すると、その間の給与が減額される、もしくは全く支給されないこともあります。
「正社員＝安定」という考えが通用しないケースがあるため、事前にリスクを理解しておく必要があります。
5. モチベーションの維持が難しい
派遣先で長く働いても、あくまで外部の技術者として扱われるため、組織の一員としての帰属意識が生まれにくいこともあります。
さらに、同じ職場に長くいることが少ないため、チームでの長期的なプロジェクトに関わる機会が少なく、
と悩む人も多いです。
正社員型技術者派遣は本当に避けるべきか？
すべての人にとって「やめたほうがいい」とは言い切れませんが、以下のような人には向いていない可能性が高いでしょう。
- 安定したキャリアを築きたい人：長期的に同じ会社でキャリアアップしたい場合、技術者派遣は不向きです。
- 給与を重視する人：昇給やボーナスの伸びが限定的なため、高収入を目指すなら別の選択肢を考えた方がよいでしょう。
- 自分の職場を自由に選びたい人：派遣先を自由に選べないため、希望の職種や企業で働きたい場合はギャップを感じる可能性があります。
一方で、技術者派遣にもメリットはあります。
- 未経験でもエンジニアとして働けるチャンスがある
- 幅広い業務経験を積める
- 異なる業界の企業で働くことで視野が広がる
このように、技術者派遣は人によって向き・不向きが分かれる働き方です。
最終的には、自分のキャリアの方向性や働き方の希望に合っているかを見極めることが重要になります。
技術者派遣がやばいと言われる理由
技術者派遣は、一部の人から
「やばい」
「やめとけ」
と言われることがあります。
その背景には、給与の低さ、キャリアの不透明さ、雇用の不安定さなど、さまざまな問題が絡んでいます。
ここでは、なぜ技術者派遣が「やばい」と言われるのか、具体的な理由を詳しく見て行きます。
1. 給与が低く、昇給しにくい
技術者派遣の大きな問題のひとつが、給与の低さです。
派遣先の企業が派遣元に高い報酬を支払っていたとしても、その金額が技術者本人に十分に反映されるとは限りません。
派遣元は利益を確保するため、派遣技術者の給与を抑える傾向があるのです。
また、一般的な正社員と異なり、昇給のチャンスが限られています。
通常の企業なら、業務の成果や貢献度によって給与が上がる仕組みがありますが、技術者派遣では評価制度が曖昧なケースも多く、
という不満の声が多いです。
2. 派遣先が変わるたびに環境がリセットされる
技術者派遣では、プロジェクトが終了すると次の派遣先が決まるまで待機期間が発生することがあります。
新しい職場に移るたびに仕事内容や人間関係が変わるため、精神的な負担が大きくなります。
特に問題なのは、希望しない派遣先に配属されることがある点です。
自分のスキルや希望する職種に合わない仕事をさせられるケースもあり、成長のチャンスを逃してしまうこともあります。
3. 正社員なのに雇用が不安定
「正社員型」とは言え、一般的な正社員とは違い、技術者派遣の雇用は派遣元企業の経営状況に大きく左右されます。
派遣先が決まらないと給料が減額されたり、最悪の場合、リストラされることもありえるのです。
また、派遣元が倒産すれば、当然ながら雇用も失われます。
と思って入社すると、現実とのギャップに驚くこともあるでしょう。
4. スキルアップの機会が限られる
技術者派遣の仕事は、派遣先の求める業務をこなすことが基本です。
そのため、派遣先の都合に合わせた業務が多く、
という状況が発生します。
さらに、派遣先では「外部の人間」として扱われるため、社内研修やプロジェクトのコアメンバーに選ばれることが少なく、スキルアップの機会が限られることがあります。
技術者としての成長を重視する人にとっては、大きなデメリットと言えるでしょう。
5. 会社の一員という実感が持ちにくい
技術者派遣の働き方は、派遣元の「正社員」ではあるものの、実際に働く場所は派遣先の企業です。
そのため、長く同じ会社で働く一般的な正社員に比べて、帰属意識を持ちにくくなります。
派遣先では「外部の人」として扱われることも多く、プロジェクトの重要な意思決定に関われないこともあります。
そうした状況が続くと、
「この仕事にやりがいを感じられない」
「どこに所属しているのかわからない」
といった不安を抱えることもあります。
技術者派遣は本当に「やばい」のか？
以上の理由から、「技術者派遣はやばい」と言われることが多いですが、すべての人にとって悪い働き方とは限りません。
例えば、未経験からエンジニアとしてキャリアをスタートさせたい人や、さまざまな企業で経験を積みたい人にとっては、技術者派遣は有利な選択肢となることもあります。
ただし、給与やキャリアアップの面でデメリットが多いため、
「長期的に安定したキャリアを築きたい」
「スキルアップを重視したい」
と考える人にとっては、慎重に検討すべき働き方と言えるでしょう。
そもそも技術者派遣とは？
技術者派遣とは、エンジニアやIT技術者、製造業の専門職などが、派遣元の企業(派遣会社)に所属しながら、派遣先の企業で業務を行う働き方のことを指します。
特に、正社員として派遣会社に雇用される「正社員型技術者派遣(無期雇用派遣)」は、契約社員や一般的な派遣社員とは異なり、派遣先が変わっても雇用契約が維持されるのが特徴です。
技術者派遣にはさまざまな業界が関わっていますが、特にIT・システム開発、機械・電気設計、建設・土木分野で多く利用されています。
近年では、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進により、エンジニア需要が高まる中、技術者派遣の市場規模も拡大しています。
技術者派遣の仕組み
技術者派遣では、主に以下の3者が関係します。
- 派遣元(技術者派遣会社)：エンジニアを雇用し、派遣先企業に技術者を提供する会社。
- 派遣先(クライアント企業)：エンジニアが実際に働く会社。派遣元に費用を支払い、技術者の労働力を借りる。
- 派遣技術者(エンジニア)：派遣元の正社員として雇用されながら、派遣先で業務を行う。
技術者派遣は、派遣先の企業が自社で技術者を直接雇用するのではなく、必要なスキルを持った人材を一定期間だけ確保できるというメリットがあります。
そのため、即戦力が求められるプロジェクトや、人手不足の企業で多く利用されています。
以上、端的にまとめると、
です。
一般的な派遣との違い
技術者派遣は、一般的な「派遣社員」とは異なる点がいくつかあります。
| 項目 | 技術者派遣 (正社員型) | 一般的な派遣社員 (登録型派遣) |
|---|---|---|
| 雇用形態 | 派遣元企業の正社員 | 派遣元企業と契約社員・登録型 |
| 給与の保証 | 派遣先がなくても基本給が支払われる | 派遣契約が切れると収入なし |
| 契約期間 | 長期的な雇用関係 | 派遣先の契約ごとに更新 |
| 待遇・福利厚生 | 正社員としての福利厚生あり | 最低限の社会保険のみ |
| キャリアアップ | 一定のスキル向上の機会があるが制約も多い | 自己学習・転職での成長が必要 |
どちらも派遣先は固定ではなく、契約が終了すれば別の企業へ派遣されることになるのは同じです。
一般的な派遣社員は、企業と直接雇用契約を結ばない「登録型派遣」が多く、派遣先での契約期間が終了すると、次の仕事が見つかるまで無収入になるリスクがあります。
一方、技術者派遣(正社員型)は、派遣元企業の正社員として雇用が継続されるため、一定の安定性があるとされています。
プロジェクトごとに環境が変わるため、さまざまな職場を経験できる一方で、
という問題もあります。
技術者派遣のメリット・デメリット
メリット
✅ 未経験でもエンジニアになれるチャンスがある
→ 未経験者を積極的に採用し、研修制度を整えている企業も多いため、ゼロから技術職に挑戦しやすい。
✅ さまざまな企業やプロジェクトを経験できる
→ IT業界や製造業など、複数の業界を経験することで、幅広いスキルを身につけられる。
✅ 派遣元の正社員なので雇用が保証される
→ 派遣先が決まらなくても基本給が支払われるため、一般的な派遣よりも収入が安定している。
デメリット
✖ 給与が低く、昇給しにくい
→ 派遣元の利益確保のため、派遣技術者の給与が抑えられることが多く、昇給率も低め。
✖ 派遣先によって仕事内容や環境が変わる
→ 希望する業務に就けるとは限らず、働く環境が頻繁に変わることでストレスを感じることも。
✖ スキルアップの機会が限られる
→ 派遣先では「外部の人」として扱われるため、社内研修や重要なプロジェクトに関わる機会が少ない。
デメリットのところの「給与が低い」に関してですが、それなりの経験値がある中で40代で技術系派遣へ転職をした身としては、経験に見合った収入を得られています。(部品メーカーの正社員時代より年収は上がりましたので)
流石に有名メーカーの正社員ほどではないですが、いきなりメーカーへの転職はハードルが高いですし、とにかく若い内は技術系派遣で経験を積むことに集中し、ある程度のところで高く評価してくれる別の派遣会社に転職するという選択肢は十分検討に値すると考えます。
もちろんタイミングよく求人があれば満を持してメーカーへの入社も叶うかもしれませんし。
1つの選択肢としてありなんじゃないかと思います。
技術者派遣はどんな人に向いているか？
技術者派遣は、すべての人にとって最適な働き方とは限りません。
しかし、以下のような人にはメリットが大きいでしょう。
🔹 未経験からエンジニアになりたい人
🔹 短期間で多様な企業の業務を経験したい人
🔹 転職活動のブランクを避けたい人（正社員型技術者派遣の場合）
一方で、
「長期的にキャリアを築きたい」
「専門性を高めたい」
「高収入を目指したい」
と考えている人には、正社員型技術者派遣は慎重に検討すべき選択肢となります。
【総括】技術者派遣は一長一短の働き方
技術者派遣は、未経験者でもエンジニアとしてのキャリアをスタートできる手段のひとつですが、給与やキャリアの面で課題が多い働き方でもあります。
特に「正社員型」と言われながらも、一般的な正社員とは異なる不安定な要素があることを理解しておく必要があります。
技術者派遣を検討する際は、メリットとデメリットをしっかり比較し、自分のキャリアプランに合った選択をするようにしましょう！
正社員との違い
技術者派遣(正社員型技術者派遣)と一般的な正社員の働き方には、いくつかの重要な違いがあります。
どちらも「正社員」としての雇用形態ではあるものの、働き方や待遇には大きな違いがあるため、転職を考える際には慎重に比較する必要があります。
雇用の安定性と雇用主の違い
技術者派遣(正社員型技術者派遣)は、
という形態です。
一方、一般的な正社員は、
のが通常です。
技術者派遣の場合、派遣先の企業での契約が終了しても派遣元との雇用契約は継続されます。
そのため、一見すると雇用が安定しているように見えますが、派遣先が見つからない期間は「待機」となり、基本給が減額されるケースもあるため、実際の安定性は会社によって異なります。
一方で、一般的な正社員は、企業の経営状況が悪化しない限り基本的に雇用が続き、業務内容や部署が変わることはあっても、職を失うリスクは低いのが特徴です。
給与・待遇の違い
| 項目 | 技術者派遣(正社員型) | 一般的な正社員 |
|---|---|---|
| 雇用主 | 派遣会社 | 勤務先の企業 |
| 給与水準 | 派遣先の契約単価による（低めが多い） | 一般的に高め |
| 昇給・昇格 | 限られた昇給、役職なしのことが多い | 昇給・昇格のチャンスあり |
| 福利厚生 | 派遣元の会社による | 企業独自の手厚い福利厚生あり |
| ボーナス | なし、または少額 | 企業によっては年2回支給 |
| 研修・スキルアップ | 自己学習が中心 | 社内研修やOJTの機会が豊富 |
給与面では、技術者派遣は派遣元企業がマージンを取るため、同じ仕事をしていても派遣先の正社員より給与が低くなることが多いです。
特に、賞与(ボーナス)の有無や昇給の仕組みが異なり、派遣型では大幅な給与アップが難しいケースがほとんどなのは覚えて置く必要があります。
また、技術者派遣では、派遣元の企業によっては最低限の社会保険のみで、住宅手当や退職金制度がない場合もあるため、長期的に考えると待遇面でのデメリットが目立ちます。(メイテック を筆頭に福利厚生がしっかりしている派遣会社はあります。)
一方で、一般的な正社員は、企業によって独自の福利厚生が充実しており、退職金や企業年金、家族手当などの恩恵を受けられることが多いのが魅力です。
キャリア形成の違い
技術者派遣の最大の特徴は、
です。
そのため、多様なプロジェクトに関われる一方で、専門性を高めにくいというデメリットもあります。
(ただ、これに関しては例えば自動車メーカーの正社員でも、いわゆるアセンブリ屋さんなので、専門性を極めるという点で言えば、部品メーカーの方がモノづくりの最前線なので上だと個人的には思ってます。)
一方で、一般的な正社員は、企業内でのキャリアパスが明確で、長期的なスキルアップや昇進のチャンスが多いのがメリットです。
例えば、技術職から管理職にステップアップしたり、社内で異動して新しい業務に挑戦できる可能性があります。
技術者派遣では、同じ職場で働く期間が短いこともあり、マネジメント職への道が開かれにくいという課題があります。
派遣先の企業では、基本的に「外部の人」として扱われるため、リーダー職やプロジェクト管理のポジションに就くことは難しいのが現状です。
働き方の違い
技術者派遣では、派遣先が決まれば、その企業のルールに従って働く必要があります。
派遣先によって勤務時間や業務内容が異なるため、一定の柔軟性が求められます。
一方、一般的な正社員は、自社のルールに基づいて業務を行い、自社の文化や方針に沿って働くため、業務の安定性が高いのが特徴です。
また、技術者派遣は派遣先との契約期間が決まっているため、派遣先が変わるたびに新しい職場環境に適応する必要があるという点も考慮すべきポイントです。
一方、正社員は基本的に同じ企業で長期間働くため、安定した人間関係を築きやすいでしょう。
【総括】技術者派遣と正社員の違いを理解して選択することが重要
技術者派遣(正社員型技術者派遣)と一般的な正社員には、それぞれメリット・デメリットがあります。
✅ 技術者派遣が向いている人
・未経験からエンジニアや技術職にチャレンジしたい人
・さまざまな業界や企業を経験したい人
・一定の雇用の安定を求めつつ、転職のリスクを避けたい人
✅ 一般的な正社員が向いている人
・長期的なキャリアを築きたい人
・昇給・昇格を目指したい人
・福利厚生や安定した収入を重視する人
技術者派遣は「正社員」という肩書きではあるものの、一般的な正社員とは大きく異なる点が多いため、事前にしっかりと理解しておくことが重要です。
特に、給与やキャリアの面で将来的な不安が残る可能性があるため、自分の目指す働き方に合っているかどうかを慎重に検討しましょう。
技術者派遣会社(大手)ランキング
技術者派遣業界には、多くの企業が存在しますが、その中でも特に大手とされる企業を以下にまとめました。
参考元：gyokai-search.com+4gyokai-search.com+4kabutore.biz+4
1. アウトソーシング
アウトソーシングは、技術者派遣業界でトップクラスの売上高を誇る企業です。
IT系や工場への派遣を中心に、欧州など海外での展開も進めています。
2. テクノプロ・ホールディングス
テクノプロ・ホールディングスは、国内最大規模の技術者人材を基盤に、幅広い知識を有するエンジニアや研究者の派遣を行っています。
特に、IT分野の技術者が全体の約50%を占めており、IT分野の需要の高さが伺えます。
3. オープンアップグループ
オープンアップグループ(旧夢真ビーネックスグループ)は、技術者派遣業界で高い売上高を持つ企業の一つです。
IT分野の拡大成長を重要戦略としており、即戦力としてニーズが高い資格取得を目的とした研修や、経験者を数年で即戦力として活用できる人材育成環境を整えています。
4. メイテック
メイテック は、エンジニア派遣、研究開発・設計に40年の実績を持つ企業で、約6,000名のプロエンジニア集団です。製造業を中心に人と技術のソリューションサービスを提供しています。
5. AKKODiSコンサルティング
AKKODiSコンサルティングは、技術者派遣業界で高い売上高を持つ企業の一つです。
6. アルプス技研
アルプス技研は、創業50年以上の老舗技術者派遣会社で、大手企業との取引実績も多くあります。
「機械設計」「電気設計」「ソフト開発」「化学」の4分野のエンジニアが在籍しています。
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7. WDBホールディングス
WDBホールディングスは、理学系研究職の派遣事業において力のある会社です。
工学系技術職(エンジニア)の派遣にも力を入れており、独自の分野で派遣事業を展開しています。
8. フォーラムエンジニアリング
フォーラムエンジニアリングは、機械系と電気系の設計エンジニアリングに特化した人材サービスを展開しています。
AIを使った技術者のスキルに基づく自動マッチングアルゴリズムに強みを持ち、人材派遣が売上の9割以上を占める主力事業です。
9. ウイルテック
ウイルテックは、製造請負や製造派遣事業、機械電系技術者派遣事業、修理サービス事業、建設系技術者派遣事業など、エンジニア中心の人材サービス事業を展開しています。
10. コプロ・ホールディングス
コプロ・ホールディングスは、建設業界に特化した技術者派遣を展開しており、主に施工管理技術者や設計技術者を大手ゼネコンに派遣しています。
分野別では、建築系(高層ビル・マンションなど)、土木系(道路工事・護岸工事・造成工事・トンネルなど)、設備系(空調・給排水・衛生設備など)に対応しています。
これらの企業は、それぞれの強みや特徴を持ち、多様な技術者派遣サービスを提供しています。
転職を検討する際には、各社の特徴や自分のキャリアプランに合った企業を選ぶことが重要です。
技術者派遣の実態と将来性
技術者派遣という働き方にはさまざまな実態があり、その将来性についても意見が分かれます。
近年の業界動向や社会のニーズを踏まえながら、技術者派遣の現状と今後の展望について見て行きましょう。
技術者派遣の実態
技術者派遣は、正社員型と登録型(契約社員・派遣社員)に大きく分かれます。
正社員型は派遣会社と無期雇用契約を結ぶため、安定した給与が得られますが、配属先は会社の指示に従うことになります。
一方、登録型は契約ごとに更新があり、プロジェクトが終了すると次の仕事が保証されていないケースもあります。
また、技術者派遣の実態として以下の点が挙げられます。
- スキル向上のチャンスはあるが自己努力が必要
技術者派遣は多くの企業を経験できるため、幅広いスキルを身につける機会があります。
ただし、派遣先によっては単調な業務しか任されず、スキルアップの機会が限られることもあります。
そのため、研修制度の充実した派遣会社を選ぶか、自主的に学ぶ姿勢が重要です。 - 配属先次第で職場環境が大きく変わる
派遣先の企業文化や業務内容によって、職場の雰囲気や労働環境は大きく異なります。
良い環境に恵まれれば働きやすいですが、反対にブラックな職場に当たることもあります。
そのため、事前に口コミや企業の評判を調べることが大切です。 - 給与水準は正社員に比べて低め
一般的に、派遣エンジニアの給与は同じ職種の正社員に比べて低めに設定されています。
特に若手の場合、ボーナスや昇給の面で不利になることが多いです。
ただし、スキルや経験を積めば、高単価の案件を任されることもあり、条件は改善される可能性があります。
技術者派遣の将来性
技術者派遣の将来性については、業界の動向や社会的なニーズを踏まえる必要があります。
- エンジニア不足による需要の拡大
ITや製造業では深刻なエンジニア不足が続いており、特に高度な技術を持つエンジニアの需要は高まり続けています。
そのため、技術者派遣の需要は今後も増加する見込みです。 - 技術の進化による専門性の重要性
AIやIoT、自動運転技術などの発展により、特定分野の専門知識を持つエンジニアの価値が上がっています。
派遣エンジニアとしても、こうした先端技術に関わる経験を積めば、市場価値を高めることができます。 - 法律や労働環境の改善が進む
近年、派遣労働者の待遇改善を目的とした法改正が進められています。
たとえば、「同一労働同一賃金」の原則により、正社員との待遇格差を縮小する動きが出ています。
これにより、派遣エンジニアの労働環境は今後さらに改善される可能性があります。 - フリーランスへの移行もしやすい
派遣エンジニアとして経験を積んだ後、フリーランスとして独立する道もあります。
特にIT系のエンジニアは、派遣からフリーランスへ転向するケースが増えており、高単価の案件を受注できるようになることもあります。
【総括】技術者派遣の将来性は明るい
技術者派遣は、スキルやキャリアの積み方次第で大きな可能性を秘めています。
確かに、配属先や待遇面でのリスクはありますが、エンジニア不足が続く中で需要は高まっており、将来性は十分にあります。
特に、自己研鑽を怠らず、市場価値の高いスキルを磨いていけば、技術者派遣を有利に活用することができるでしょう。
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